子どもと育てる自然体験ガーデン

冬のガーデンに鳥を招く! 手作りバードフィーダーと野鳥観察体験レポート

Tags: 自然体験, 野鳥観察, 工作, コミュニティガーデン, 冬の活動

冬のガーデンに小さな命の息吹を求めて

冬の「子どもと育てる自然体験ガーデン」は、ひっそりと静まり返っているように見えますが、実はたくさんの小さな命が息づいています。澄んだ空気の中、遠くから聞こえる鳥のさえずりに耳を傾ける時間もまた、この季節ならではの豊かな体験です。

先日、当ガーデンでは「手作りバードフィーダーと野鳥観察会」を開催いたしました。寒さに負けず、元気いっぱいに集まってくれた子どもたちと保護者の皆様とともに、冬のガーデンに温かい交流の場を設けました。

想像力を育む、バードフィーダー作り

活動はまず、自分だけのバードフィーダー(鳥の餌台)作りから始まりました。牛乳パックやペットボトルをベースに、木の実、落ち葉、色とりどりの毛糸など、ガーデンで集めた自然素材を使い、子どもたちは思い思いに飾り付けを施しました。ハサミやのりを慎重に扱い、小さな手で一生懸命作業する姿は、真剣そのものです。

「この木の実、鳥さんが好きかな?」「ここに止まってくれたら嬉しいな」と、子どもたちは鳥たちのことを想像しながら、一つひとつの工程を楽しんでいました。保護者の皆様も、優しく見守ったり、必要な時にそっと手を貸したりと、親子の温かい共同作業の時間が流れていました。完成したフィーダーは、どれも個性的で、子どもたちの優しさや創造性が光る力作ばかりでした。

静寂の中で出会う、愛らしい訪問者たち

完成したバードフィーダーは、ガーデン内の木々や柵に丁寧に設置されました。参加者全員で「鳥さん、来てくれるかな?」と期待を込めて設置を終えると、いよいよ野鳥観察の時間です。子どもたちは双眼鏡を手に、静かに、そして真剣な表情で木々の様子を見つめていました。最初はなかなか鳥の姿が見えず、少し寂しそうな表情を浮かべる子もいましたが、しばらくすると、どこからともなく小さな影がひらりと舞い降りました。

「あ!鳥さんだ!」

最初に訪れたのは、可愛らしいシジュウカラでした。子どもたちの小さな声が上がると、次々とメジロやスズメなども姿を現し、子どもたちが心を込めて作ったフィーダーのそばで、用意されたヒマワリの種や穀物をついばみ始めました。その愛らしい姿に、子どもたちの目は輝き、鳥の種類や行動について熱心に質問する声も聞かれました。

鳥たちの生き生きとした姿を間近で観察することで、子どもたちは命の尊さや自然の摂理を肌で感じたようでした。保護者の皆様も、子どもたちの好奇心と発見の喜びに満ちた表情を見て、温かい笑顔を交わしていました。

自然とのつながり、そして地域との交流

この活動を通して、子どもたちは冬の自然の中にも豊かな生命があることを知り、そして自分たちが作ったものが小さな生き物の役に立つという喜びを体験しました。また、参加者同士で鳥の発見を共有したり、ガーデンでの体験について語り合ったりと、自然な交流が生まれ、コミュニティガーデンならではの温かい雰囲気が会場を包み込みました。

ガーデンは、植物を育てるだけでなく、鳥や虫といった様々な生き物が共存する場所でもあります。今回のバードフィーダー作りと野鳥観察は、子どもたちが自然界のバランスや、命のつながりを学ぶ貴重な機会となりました。

今後も「子どもと育てる自然体験ガーデン」では、年間を通して様々なプログラムを通じて、子どもたちの五感を刺激し、豊かな心を育む活動を企画してまいります。皆様のまたのご参加を心よりお待ちしております。